スイス・ジュネーヴ留学日記

スイス・ジュネーヴの大学院生の留学記録。

Applied Research Project 〜体験談〜

 Bonjour,

前回の続きです!私の修士プログラムのカリキュラムに含まれているApplied Research Project (ARP) について、今回は私の経験ベースで感想など書いていきたいと思います。

ARPとは…?を説明した概要編はこちら↓

a-genevablog.hateblo.jp
 

ARP体験談

私は修士の2セメスター目、すなわち1年生の春学期にARPを行いました。ここからは時系列に沿って、ARPの詳しい内容などをまとめてみます。

第1弾にも書いた通り、近年ARPの開始時期や期間について大学院側が試行錯誤しているようで、毎年プロジェクトの実施時期や期間が変わっています。(今年は1セメスター目からプロジェクト選びなど始まっているようです。)時期やタイムスパンに関しては参考程度にしていただければ…と思います。

プロジェクトの決定

2月初旬:プロジェクトのリストが届く

まだ冬休みの真っ最中だった2月初旬に、いきなりメールでARPのプロジェクトリストが届きました。とてもページ数の多いPDFで、一つ一つのプロジェクトの詳細が載っています。内容としては、プロジェクト名・パートナー団体・目的・プロジェクトの背景・内容・どんな人がこのプロジェクトに向いているか・必要条件などが書いてありました。

必要条件があるプロジェクトは2〜3個でしたが、スペイン語が話せる人のみ、統計に詳しい人のみ、と書かれているものがありました。

 

 プロジェクト選び

約100ほどのプロジェクトの中から10個の希望プロジェクトを選びます。メールが届いてから約1〜2週間後が応募の期限だったので、かなり急ピッチで選びました。

私や友人がプロジェクトを選ぶ上で参考にしていたポイントをあげてみます。

  • 団体の種類や規模

大きい団体か小さい団体か、企業か国際機関かNGOか、などの基準で見ていました。団体の規模に関しては、国連系などの大きい団体は忙しくなかなか連絡が取れない一方、小さい団体はARPにとても協力的といいます。その一方で、大きい名の知れた団体であればCVに書いたときに名前映えしますし、小さい団体よりもARPのレポートを公式で公開してもらえて実績になる場合が多いというメリットもあるようです。

とはいえ、大きい団体の中でもいろいろなケースがありますし、小さい団体もまた然りなので、そこにこだわりすぎない方が良いのでは、と思います。

ときどき企業などprivate sectorの団体のプロジェクトもあるようなので、private sectorに興味がある人は選ぶのも良いかも知れません。

  • プロジェクトの内容

個人的にはこれがいちばん重要だと思いますし、やはりほとんどの人がいちばん重要視していたのがプロジェクトの内容でした。プロジェクトは本当に様々な種類のものがあります。MINT(私の所属する修士プログラム、Master in International and Development Studies)がカバーしている分野はほぼ全てあります。プロジェクトによって、Intersectionalなものも多いので、自分の関心に関するプロジェクトの数も必然的に多くなります。(例えばアフリカのとある国の女性のリプロダクティブ・ヘルスについてのプロジェクトはHealthとGenderの両方の分野をカバーしています。)

私の年はMINT内の各Trackごとに約10個ずつプロジェクトが分けられていましたが、自分が所属するTrackとは全く関係のないプロジェクトを選択することもできました。また、自分がどこのTrackに所属しているかが選抜に影響しているということもなさそうでした。今年からはTrackごとにプロジェクトが分けられる仕組みは撤廃されたようです。

自由に希望を出せるので、自分が興味があることや勉強していることに関するプロジェクトを選ぶ人が多い一方で、せっかくだから違う分野をやってみたいとこれまでの経歴と全く異なる内容のプロジェクトに希望を出す友人もちらほら見かけました。

  • Methodology(調査方法)

調査方法に注目する場合も多かったです。インタビューがあるプロジェクトや、統計を使うプロジェクトは特に、調査方法をしっかりと注目して選んでいる人が多いように思いました。特に統計や数学的な調査方法に関しては、必要条件として明記されていることもあり、特によく考慮されていたと思います。(統計無理だからあのプロジェクトはやめた、という人が私も含めて多くいました笑)

 

プロジェクトの希望提出

全プロジェクトの中から、Favoriteのプロジェクトを2つ、Very interestingのプロジェクトを3つ、Interestingのプロジェクトを5つ選び、Google formで提出しました。(Favorite < Very interesting < Interesting という希望度です)

私は教育系に興味があり、ちょうど教育に関するプロジェクトが2つあったのでそれはFavoriteに、あとは内容が面白そうなものやmethodologyが面白そうなもの、興味ある国際機関のものなどを中心にvery interestingとinterestingを選びました。

 

2月下旬:プロジェクトの決定

2月下旬に各チームごとにメールでどのプロジェクトにアサインされたかが届きました。チームメンバーはメールに明記されていませんが、メールのCCで確認できました。

私の年はTrackごとに結果発表のタイミングが数日ずれていたようでグループチャットがしばらく騒がしかったです笑 また、グループごとに別のメールをおそらく手作業で送っているようで、それもまた発表のタイミングのずれにつながったようです。

プロジェクトのアサインは、ほとんどの人がFavoriteもしくはVery interestingのプロジェクトに入れてもらえていました。ときどき希望でないものになってしまい、変えてもらうように交渉している人もいましたが、極々少数だったと思います。

 

2月下旬:ARP Foundation

ARPの活動の基礎やどんなことをするのかをレクチャーしてもらいます。私たちは金・土と2日間で終わりましたが、まるまる2日間座りっぱなしでずっとプレゼンを聞くのはとても辛かったことを覚えています。集中力が切れて、パソコンでメモをとるフリをしながら違うことをしている人もたくさんいたので、この形式はあまりよくないな…と思いました。

内容は、Terms of reference, Literature review, Preliminary findingsなどの提出物の説明や、パートナー団体との関わり方、チームワークについてなどがありました。特にチグループワークについての講義では、"Be kind! Respect each other!"というような内容が強調されていたのが印象的です…確かに仲間割れなどが毎年よく起きるとは噂に聞いていましたが、大学院生にもなって、しかも社会人もたくさんいるこのマスタープログラムでそんなことを言われるんだ…とちょっと呆れたのも正直なところです。

提出物やARPの流れについてのパートはそれなりに有意義だったかなと思います。

 

3月〜7月:ARP活動本格期

ARP Foundationが終わると、活動が本格的に始まります。メールでTAやパートナー団体とのミーティングのスケジュールを立てたら、とうとうARPのスタートです。この間は、ミーティングを重ねながらリサーチを行い、いくつかの締め切りに合わせてレポートを提出していくという流れです。

 

ミーティングの嵐

ARPの活動が行われている最中は、たくさんの締め切りに向けて、とにかく大量のミーティングが毎週あります。TA、Supervisor、パートナー団体、グループ内、とそれぞれのミーティングがあるのでとても忙しいです。

TA、Supervisorとは何かをここで簡単に説明しておきたいと思います。TAはPhDの学生で、プロジェクトに関してアドバイスをくれたりします。レポートの書き方やメールの書き方など小さなことでも気軽に聞くことができる様な存在です。1人のTAが3グループくらいを担当するようです。TAの上にはSupervisorと呼ばれるprofessorがいます。SupervisorはTA3人くらいをまとめていて、私たち学生とも時々ミーティングをしてチームワークはうまく行っているか、パートナー団体との連絡はうまく行っているのか、リサーチは順調に進んでいるかなどを見てくれています。

 

ミーティングの頻度は、こんな感じです。

  • パートナー団体とのミーティング:月1回

グループによって違いますが、私のところは月に1回でした。最初はパートナーの担当者が大学院に来てミーティング、その後は私たちがオフィスを訪れてミーティング、オンラインでのミーティングなどありました。基本は月に1回で進捗を報告するというものでしたが、リサーチ内容に関して急遽相談が必要になり、オンラインで短いミーティングをしたりしたことも。

  • Supervisorとのミーティング:月1回

基本的に月に1回、TAとのミーティングにSupervisorも参加してくれて、進捗状況を報告していました。私たちのグループは大きな問題は特になかったのですが、グループで仲間割れがあったりTAとの間に何か問題があったりすると、Supervisorと直接の(TAがいない)ミーティングが行われることもあるようです。

  • TAとのミーティング:週1回

これは週1回のミーティングです。「メールを送ったけど返事が来ていません」「いい文献が見つかりません」など小さなことを相談したり報告したりします。チームでお寿司パーティーをした話をしたり、なかなか自由なミーティングでした笑

私たちのTAはとてもよくサポートしてくれて、Supervisorとのミーティングにもパートナー団体とのミーティングにもほとんどの場合参加してくれていましたが、そうでない場合もあるのかもしれません。

  • チーム内のミーティング:週1回

これはチームメンバーのみでのミーティングですが、少なくとも週1回はありました。毎回TAとのミーティングの前に、聞きたいことや確認したいことをチーム内で共有する必要があったからです。

それ以外にもレポート等に関して相談があるとそれより頻繁にミーティングを行なっていました。が、基本生徒同士のミーティングなのでお昼ご飯を食べながら話したり、時には電話で済ませたりすることもある、気軽なミーティングでした。とはいえこのミーティングもスケジュールを圧迫している要因の一つことは間違いなかったです。

 

締め切りの嵐

ミーティングを重ねながら、ほぼ毎月ある何らかのレポートなどの締め切りをこなしていきました。

  • 3月中旬:Terms of reference

最初の書類は通称TORと呼ばれる、パートナー団体との契約のようなものでした。リサーチの目的、リサーチクエスチョン、調査方法、プロジェクトのタイムラインなどを書いた4-5ページの書類を提出します。テンプレートはARP Foundationの際に配られたのでそこまで内容で苦労することはありませんでした。

  • 4月下旬:Literature Review

まずは文献調査をして、それを文章にまとめて提出します。文字数は2,000 wordsくらいだったはずで、3人で分ければそこまで多くはありませんでした。

  • 6月上旬:Preliminary findings

インタビューなどの調査を行った後、その結果をまとめたものです。この締め切りまでに、大方のリサーチを終えていないといけないということになります。もちろん、この締め切り後に新しいリサーチ結果が出てきたら、Preliminary findingsに書いていなくてもfinal reportで付け足して大丈夫です。

 

ちなみに締め切りは、それなりにflexibleでした。もちろん私情で締め切りを延ばしたりはできません。けれども、グループによって進行具合は様々なので、例えばパートナー団体から返事が来なかったり、相手の都合でインタビューの日時が締め切りまでに間に合わないなどのトラブルも多くあります。そういう場合は、TAやSupervisorと相談して締め切りを特別に変えてもらうということもそこそこあるようです。

 

リサーチ

文献調査、インタビューなどをしてリサーチを進めます。私のグループは文献などの調査に加えてインタビューを行いました。インタビューに答えていただいたのはフィリピンやエジプト、ペルーの方だったので、全てオンラインでした。3人チームで、1人5つずつインタビューを行ったので、結果15件のインタビューを行ったことになります。インタビュー相手はパートナーの企業や団体がお話を伺えそうな方を1-2人見つけてくださり、そこから芋づる式に広がっていきました。インタビューをした後、それを文字起こしして、結果を分析していきます。

フィールドワークがある時もあるようですが、私たちの年は期間が短すぎてフィールドワークをする時間がなかったからか、実際にフィールドワークをしたというグループは聞いていません。ただ、一つ上の学年はARP自体が約1年かけて行われたので、トルコの難民キャンプに行った方や、エジプトで開催されたCOPに足を運んだという話を聞きました。

 

7月上旬:Final Reportの提出

今までのLiterature review, Preliminary findingsに加えて、目次やappendix, research design, objectictive, methodologyなども含めたfinal reportを提出します。グループによってはcanvaやAdobe Designなどを使ってデザインにこだわる場合も。このFinal reportをもとにARPの成績の大方が決まります。

Final Reportを提出すれば、基本的にはARPの活動はひと段落です。ただ、グループによってはパートナー団体でこのレポートを公開するために、さらにここから何回も手直しを求められる場合もあるようです。(この手直しはあくまでパートナー団体のためだけで、学校に提出したFinal Reportや成績に反映されることはありません。)

 

9月:プレゼンテーション

夏休みが明けた9月の下旬に、ARPのプレゼンテーションの日が設けられ、各グループがプレゼンを行いました。

ただ、私のグループはそれぞれ交換留学など事情があり誰もジュネーブにいないということで、7月末に別日でプレゼンをすることになりました。パートナー団体を学校に招き、Supervisorも立ち会いながらプレゼンと質疑応答が行われました。普通にプレゼンテーションの日に参加していれば、おそらく各グループ5分ほどの持ち時間にプレゼンとおそらく1-2問くらいの質問に答えて終了だったはずが、たっぷり時間があったために1時間以上も質問に応え続けることになり、かなり疲れました…笑 けれどしっかりと自分たちのプロジェクトに関してフィードバックを頂けたので、とても有意義な時間だったと思っています、大変だったけど。

 

感想など

ARPは半年でもかなり長いプロジェクトで、カリキュラム内とはいえ授業に加えてARPがあるので、かなりスケジュール的にも、体力的にも精神的にも大変でした。けれども、とても実践的な経験ができたり、他のグループメイトから学べることも多かったりと、とても良い経験だったと思います。Interdisciplinaryでpracticalなことを学べるという点が売りのMINTには必ず必要なプログラムですし、逆にこれがなければMINTの特徴は薄れてしまうなという印象を抱きました。

学校が試行錯誤しているARPの期間に関して、半年間だとインタビューなどの調査をする期間も十分ではなく、あまり濃い内容のレポートが書けなかった点が心残りでした。ARPの期間はもう少し長くしたほうがいいのではないかなぁというのが個人的な意見です。

また、私は良いチームメイトとパートナー団体に恵まれましたが、あまり良くないチームに当たってしまうとそれだけで経験の質が大幅に下がってしまうなと、色々な友達の体験談を聞く中で感じました。とはいえチームメイトは自分では選べないですし、パートナー団体がARPのパートナーとして良いか否かもプロジェクトが始まってみないとわからないので、これもまた運ですね…私のチームは全員年齢が近かった上に協調生がある人たちだったので、プロジェクト内だけでなく、アイスクリームを一緒に食べに行ったり、ディナーパーティーを一緒にしたりすることもありました。プロジェクト終了後も良い友達で、彼ら経由でさらに友達の輪が広がったりもしたので、私は本当にラッキーでしたし、良いチームメイトにあたればこういうこともありえます。

パートナー団体に関しては、私は教育技術系のスタートアップ企業とのプロジェクトでした。小さい企業だったが故に企業のかなり上のポジションの方が私たちのプレゼンを聞きにきてくださったり、LinkedInで私たちのプロジェクトを紹介してくださったり、密なコネクションができてとてもよかったです。また、彼らの次の主要プロジェクトにかなり深く関わることができて、実際に私たちのリサーチ結果を参考にしながら新プロジェクトを提供する国や地域が決まるようなので、それも良い経験だったなと思います。

ちなみに先学期はこのARPのためにものすごく忙しく目まぐるしい日々でした。私は授業4つとARPの両立でしたが、人によっては他のフルタイムのインターンシップARPをこなしている人もいました…私にはちょっと信じられないし、あまりおすすめしません笑 ARP自体がちょっとしたインターンのような面もあるので、ARPにしっかり注力して経験の質を高めるほうが良いのではないかなと思います。

Applied Research Project 〜概要編〜

Bonjour,

ジュネーヴは最近かなり冷え込む上に雨続きの毎日で、本格的に冬が来てしまったなぁという感じがしています。

今日は、私が先学期おこなった、Applied Research Project(ARP)というリサーチプロジェクトの流れや個人的な感想などをまとめてみたいと思います。

 

そもそもARPってなに?

ARPとは、Graduate InstituteのMINT (Master in International and Development Studies)のカリキュラムに含まれているリサーチプロジェクトです。MINTの学生は必ず参加しなければならない必修の授業です。学外の国際機関やNGO、民間企業などと提携して、半年ほどかけて提携先の団体から与えられたテーマについてリサーチをしていきます。

普通の修士プログラムとは違って、実践的なスキルも学ぶMINTならではのカリキュラム内容ではないでしょうか。このプログラムが終わると、かなりの単位がもらえます。

 

ARPの実施時期

私の学年では、2セメスター目に行われました。2月の終わり頃から始まり、レポートの提出が7月の初め、プレゼンテーションが9月に行われました。

ただし、ちょうどGraduate Instituteがこの時期について試行錯誤しているようで、毎年かなりの変更があります。

もともと私の一つ上の学年までは、2〜3セメスターのおよそ1年弱かけて行う長いプロジェクトでした。ところが、どうやら夏休みの間に自分の国に帰ったり旅行に行ったりして、そのまま連絡がつかなくなってしまったりということもあったらしく、私たちの学年は半年間という短い期間で行われました。

しかし、今度は期間が短すぎて調査にかける時間がほぼ一ヶ月しかありませんでした。インタビューやアンケート調査を行うグループも多い中で十分な調査ができず、それゆえにレポートの中身も薄いものになってしまいました。せっかくの経験ならば、もっと時間をかけて中身の濃いものを提出したかったという声が多く、今年はまた期間が長くなったようです。

 

ARPの流れ

ここのところ毎年スケジュールが変わっていますが、参考までに私の年のARPのスケジュールを書いておきます。時期やタイムスパンなどは違うかもしれませんが、流れはおそらく毎年同じだと思います。私の場合は、1年生のSpring semesterに行いました。

2月初め(冬休み中):ARPのプロジェクトリストが届く。

2月中旬:希望を出す・プロジェクト決定

2月末:ARP Foundation

ARP Foundationが終わると同時に、プロジェクトスタート。

2月〜6月:TAやパートナー団体とのミーティング、いくつかLiterature Reviewなどの提出期限あり。

7月7日:Final report 提出(忘れもしない、七夕に締め切りに追われていました…笑)

9月下旬:プレゼンテーション

プレゼンテーションは、夏休みを挟んで新学期(つまり3セメスター目)に行われました。

 

ARPの良いところ

経験になる

単位をもらいながら、学校でConsultingの経験ができるのはとてもよいと思いました。MINT(私の所属する修士プログラム)は、アカデミックだけでなく実際に国際関係や開発分野で卒業後に活かせる実践的なスキルを身につけることを目標としているので、まさにこのプログラムはぴったりだと思います。また、パートナー団体によっては私たちが書いたレポートをpublishしてくださることもあるので、それもまた実績になります。

私たち学生としては、CVやLinkedInにもかけますし、他の仕事やインターンに応募するときにもアピールポイントになるということが一番大きいメリットでしょう。ほとんどの友人が、Student researcherなどとポジションの名前を(勝手に)つけてCVやLinkedInでアピールしています。

コネクションができる

自分が将来進みたい分野のプロジェクトを選べば、関連する国際機関や企業、NGOとのコネクションができます。頻繁にメールのやり取りもする上、月に1回ほど担当者の方とミーティングがあるので、顔見知りになることができるのは大きなポイントです。

ビジネスマナーなどを学べる

特にメールの書き方が大きな学びだったと思います。日本語ほどではないですが、やはり英語でもフォーマルなメールだと定型があります。パートナー団体とはずっとメールでのやり取りだったので、自然と身についたと思います。

他のグループメイトから学べることが多い

特にレポートを書く時は分担して書くものの、全体が統一して見えるようにしなければならないので、書き終えた後に他のメンバーが読んだ部分も読みながら単語やフレーズなどを修正していく作業が必要になります。その際に、英単語やフレーズに関して、また情報のまとめ方についてチームメイトの文章から学べることがたくさんありました。

 

ARPのネガティブポイント、懸念点

パートナー団体に当たり外れがある

とても良いパートナー団体であれば、レポートや制作途中で提出したものに対して頻繁にフィードバックをもらえたり、リサーチに必要な資料やインタビュアーを積極的に探して提案してくれたりします。

一方で、忙しい団体は正直学生のリサーチプロジェクトになど構っている暇はないようで、ほとんど放置され、インタビューなどの調査もままならない場合もあります。

傾向としては国連系の大きい団体は忙しくて協力的でない場合が多く、NGOなど小さい団体の方がよくサポートしてくれる傾向があるとのことです。ただ、一概には言えないので運によるところもあるかもしれません。

チームに当たり外れがある

こちらはチームメンバーの話。正直、修士プログラムにもなってこんなことがあるのかと信じられない気持ちでしたが、グループによっては仲違いや衝突が起こって分裂し、1人でレポートを書かなければいけないというケースも毎年そこそこ起きているようです。私の周りの友人でも、分裂してしまったために1人でリサーチからレポートまで全てやらなければならないという人を何件か耳にしました。

分裂まではしなくとも、いろんな国籍の人がいるからこそ仕事の仕方も非常に様々で、ストレスはほぼ全ての人が感じていたと思います。これもひとつの経験・学びではありますが、あまりにもグループでの作業が向いていない人とチームになってしまうと精神的にも体力的にも大変だと思います。グループメイトは自分で選ぶことができないので、よい友人とグループになれることを祈るしかありません…

かなり忙しくなる

グループごとにミーティングの頻度は異なりますが、月に1回ほどのパートナー団体の担当者とミーティング、週に1回のTAとのミーティング、TAとのミーティングのためのチームメイトのミーティングと、まずミーティングだけでかなりの時間が取られます。さらにそこにリサーチやレポートを書く時間も入ってくるので、相当の時間をARPに割くことになります。

学外でのインターンシップなどと両立させるのはなかなか大変ですし、ARPがある間は授業2〜3コマとARPでスケジュールがかなりいっぱいになると思います。

もちろんARP自体が良い経験ですが、人によってはARPではなく他の経験が積みたいと言う人もいました。

 

今回はARPの概要についてをまとめたので、次回は私の経験を踏まえながら、具体的にARPでどんなことをするのかと、その感想をまとめたいと思います。

スイスのおすすめお菓子

Bonjour,

私のジュネーヴ留学が始まってから、あっという間に1年以上が経ちました。この1年間の私の成果発表とでも言うべく(?)、これまでにスーパーで見つけたおすすめのお菓子を紹介したいと思います。

 

甘いもの編

Kamblyのクッキー

お馴染みの赤いマークで有名なKambly(カンブリー)は、スイスのお菓子メーカー。このような細長い箱に入ったクッキーなどのお菓子が有名で、スイスのスーパーではたくさん目にすることができます。

特におすすめは、プレッツェリと、フロランタン。プレッツェリ(写真の下側の箱)は、素朴な味のほんのり甘いクラッカーのようなお菓子で、やさしい味と軽い口当たりがやみつきになります。おそらく、たくさんあるカンブリーのお菓子の中でもプレッツェリが看板商品だと思います。季節によってココナッツ風味やオレンジ風味のプレッツェリもあり、それもまたおいしいので、見つけたらプレーンと食べ比べてみてください。

フロランタンは、有名なフロランタンと同じく、キャラメルで固まったアーモンドと、クッキーの裏にはチョコレートがついていて、パリッとした食感がたまりません。スーパーによってはダークチョコレート&オレンジ風味のフロランタンもあるので、ぜひ探してみてください。

他にも、短いヨックモックのようなクッキーやオレンジの香りがするクッキー(写真上側の箱)、プレッツェリにチョコレートがついているものなど

カンブリーのクッキーは、DENNERのスーパーで4〜5個セットになっているのを買うのがお得。COOPでもたくさんの品揃えがありますが、他のスーパーと比べて高めなので、DENNERのお得用セットのようなものを買うのがおすすめです。

カンブリーの工場見学もあるらしいので、行ってみたいなぁと思っています笑

 

ピスタチオチョコ

ピスタチオが入ったいたチョコレート。特にダークチョコレートのものが私のお気に入りです。スイスのチョコは日本のものより濃厚なので、ミルクチョコレートを食べると甘さも強く感じる気がするのです…ピスタチオのザクっとした食感がクセになります。こちらはCOOPでしか売っているのをみたことがありません。

このピスタチオの板チョコが美味しいですが、やっぱりチョコレートはどの商品も基本的にとってもおいしいです。

 

ナッツチョコのミックス

これはMigrosに売っている商品。アーモンドやマカダミアナッツのチョコレート、オレンジチョコレート、ラズベリーチョコレートのミックスです。チョコレートも上品で甘ったるかったり脂っこかったりすることがなく、本当に美味しい。この商品のいいところは、小さいのでつまみやすいところと、袋にジッパーがついていること!この細やかな工夫は、一人暮らしの私にとって本当にありがたい…

こちらはFreyというメーカーの商品のようで、このFreyのチョコレートはいろいろあってハズレがないのでおすすめです。

 

ovomaltineのチョコクッキーサンド

このOvomaltineもスイスのお菓子メーカー。板チョコやクッキーなどいろいろなお菓子が売っています。このビスケットサンドは中にチョコレートクリームが入っているのですが、オレオなど他のクッキーサンドに比べると甘さ控えめな気がして、とてもおいしいのです。(とはいってもスイスのお菓子は全体的に日本のお菓子より全然甘いのですが…)

 

スナック編

パプリカチップス

私がいちばん気に入っているしょっぱいスナック、パプリカチップス。日本からスイスに友達が遊びに来るたびにおすすめしていて、今まで私がおすすめした友人5人全員が虜になっています笑 パプリカフレーバーとは、日本でいうコンソメフレーバーと似たような味付けで、サクサクと手が止まらなくなるので要注意。

特におすすめはプリングルスのパプリカ味で、他のパプリカ味のポテトチップスとは一味違う美味しさのような気がするので、ぜひプリングルスのパプリカチップスを買って食べてみてください。

 

チーズクラッカー

こちらはフランスのお菓子のようですが、スイスのスーパーでも買うことができます!とっても濃厚なチーズ味のクラッカーです。ザクザクとしたしっかり目の歯ごたえと、濃厚なチーズの香りがたまらない…お酒のおつまみにも最高です!!

フレーバーがいろいろとあって、チーズの種類ごとにラインナップがあるよう。私のお気に入りは、少しクセがあるけどクセが強すぎない、オッサウイラティ(Ossau-iraty, 写真一番手前)というチーズのもの。安定のチェダーチーズ味も含めて4種類くらいフレーバーがあり、どれもとっても美味しいのでぜひフレーバーごとの食べ比べをしてみては?

 

その他

ピスタチオ

こちらでは、よくピスタチオが売っているのですが、その中でもお気に入りはこのピスタチオ。紫のパッケージが一押しです!というのもこれはソルト&ペッパー味というなかなか見ない味付けをしていて、これがとてもクセになる…

手が止まらなくなりますが、ナッツなので罪悪感が少なくて済むのも大きなメリット。DENNERもしくはフランスのCarrefourというスーパーでよく見かけます。

殻なしのものも売っているのですが、殻がついているピスタチオの方が割安でおすすめです。

 

 

他にもいろいろとおすすめのお菓子はありますが、特におすすめなものはこのあたりでしょうか。欠点は、小分けのお菓子があまりなく、大きなパッケージに入っているものばかりということ。一度開けると止まらなくなってしまうので、食べ過ぎには注意が必要です。

ジュネーブ生活一年目の成果はこのくらいですが、また第2弾ができるようにいろいろと開拓してみたいとおもいます!

FAQ -IHEID編-

Bonjour!

最近、IHEIDに進学を考えているという方から質問を受けることが多くなりました。確かに開発学の専門大学院で世界ランキングにも載っていないためか日本語での情報は少なく、私も出願前に情報収集に苦労した思い出があります。
今回はよく聞かれる質問をもとに、IHEIDについてまとめてみたいと思います。私が学部から直接進学したこと、また後輩も学部からの直接進学を考えている人が多いことから、視点が少し偏っているかもしれませんが、寛大な心で読んでいただければ…

 

カリキュラム

※カリキュラムですが、私はMaster in International and Development Programme (MINT)に所属しているので、MINTに限った話が多くなるかと思います。

 

履修授業はどれくらい自由に取れるんですか?

最初に、MINTはInterdisciplinary courseなので、他のDisciplinary coursesと比べて自由に授業を取ることができます。Disciplinary coursesに行きたい方は、あまり履修の自由度はないと思いますが、その分自分の分野を極めることができると思います。

さて、MINTの詳しい話になりますが、単位の内訳はこのようになっています。

  • Compulsory classes (18 credits):プログラム全体、specialization用の必修授業があります。
  • Research electives (18 credits):修士論文を書くときの調査方法に関する授業です。1学期に10個程度のResearch electiveの授業が開講されているので、その中から選びます。
  • Specialization electives (12 credits):自分のSpecializationに関する授業ですが、1学期につき20-30個の授業があり、かなり幅広いです。例えば私のいるGender, Race, Diversity specializationではジェンダーと政治に関する授業、ジェンダーとヘルスの授業、アフリカのジェンダーに関する授業など、分野を横断していろいろな授業があります。
  • Free electives (12 credits):これは他のSpecializationやプログラムの授業から完全にじゅゆうに取ることができる枠です。もちろん、Specialization electivesをこの枠として多めに取ることもできます。
  • Applied Research Project:後述しますが、Specializationの縛りなく、自由にプロジェクトを選ぶことができます。
  • Master thesis:テーマはかなり自由に決めることができます。もちろんその分野に詳しい教授がいなければ書くことが難しいですが、specializationにとらわれずに決めて大丈夫です。

ということで、完全に取り扱う内容を自由に選べるものとしてはFree electives、Applied Research Project (ARP)、Master thesisがあります。また、卒業要件の120単位よりさらに12単位分多く授業を取ることもできるので、興味があるものがあればそこで追加して履修することもできます。

 

〜に関する授業はありますか?

人によって、取りたい授業が違うので個別にここでお答えすることはできませんが…Pocket IHEIDのページからその年(もしくは前の年)のシラバスを見ることができます。興味のある分野があれば、このサイト内の検索エンジンでキーワード検索してみると見やすいと思います。

Campus   ←こちらのサイトからシラバスを見れます。

 

Specialization をどう選んだらいいかわかりません。

自分が学びたい分野がしっかりと決まっていれば、その分野に関連したSpecializationを選ぶのがベストですが、決まっていない場合はそんなに厳密に選ばずとも大丈夫かと思います。私はGender, Race, Diversityコースにいますが、学びたいことはジェンダーではないので、結局ジェンダーに関する授業はトータルで3つしか履修していません。

とはいえ、Specialization用の必修とElectivesの3授業はSpecializationのテーマに関わるものでなくてはいけないので、それなりに興味があるものでないとキツイですね…

 

ARPはどんな感じですか?

ちょうど別記事にまとめようと思っているので詳しくはそちらに書きますが、3-4人のグループで、パートナーの国際機関やNGOなどと協力してのリサーチプロジェクトを行います。中身は本当に多様でいろんなものがあり、自由に選べます。

期間はもともと10ヶ月ほどでしたが、私の年は約半年で終わらせるという短期間のプロジェクトに変更になりました。ただ、また来年から伸ばすらしいという話も聞いているので、どうなるかはちょっとわかりません…現在試行錯誤中のようです。

 

専門的に勉強したいことが絞りきれてなくて困ってます。

MINTに応募する場合のみですが、MINTはInterdiscplinary courseなので、先ほど説明した通り履修はかなりフレキシブルで自由に取ることができます。そのため、入学後に自分の専門分野を変えた友達もいますし、ARPだけ違う分野のものに取り組んでみたという人もいます。どうしても絞りきれない場合、専門分野を決めることに必死になりすぎる必要はないように思います。また、学びたいことが複数ある場合は、Interdisciplinary programmeの特徴を最大限に利用して分野を横断して学んでみるのも良い選択肢かもしれません。

ただし、Master programmeは2年しかないので、早めに決めておいて損はないと思います。少なくともMaster thesisのために何かしらのトピックを一つ選ばなくてはいけないので…

 

学生について

よく多様な学生がいると聞きますが、国籍や年齢など割合はどんな感じですか?

国籍

言葉通り、いろいろな国籍の学生がいます。とりあえず知り合いの国籍をざっと上げてみると、スイス、フランス、イタリア、ドイツ、フィンランド、イギリス、トルコ、モロッコ、ガーナ、カメルーンコートジボワールレバノン、イラン、アフガニスタン、インド、パキスタン、ロシア、モンゴル、中国、香港、台湾、韓国、フィリピン、カンボジア、マレーシア、ベトナムアメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、ベネズエラニュージーランドなどなど…

中国人とインド人の学生は特にたくさんいて、国の人口比などを考えてあえていろいろな国から学生を取っているような気がします。政治的な話題や授業のディスカッションでも、いろいろな視点が反映される面白さを感じます。

年齢

本当にさまざまですが、平均すると25-6歳くらいになりそうな気がします。もちろん30歳を超えている人もいて、子育てをしながら大学院に通っている人も。人生なんでもありだなと気付かされました。

あまり年齢の話はしないのですが、誕生日パーティーなどで年齢が明らかになることが多く、私が「23歳になる」というと、ベビーだと言われます笑

韓国や中国では年齢の数え方が違ったりして、なかなか難しい…親しい友人同士では〜年生まれだよね?と年齢を確認したりしますが、多くの場合はそんなこともしないので、基本的にあまり年齢差など気にしていないというのが現状だと思います。

 

バックグラウンド

大学卒業後にストレートできた人と、何らかの職務経験のある人がいます。割合としては、私の体感では4:6〜3:7くらいでしょうか。

職務経験がある場合は、その経験は人によってさまざまです。国際協力や開発分野で働いていたという人もいれば、コンサル、銀行、教師、医療系の民間企業、政府関連の仕事、NGOなどでインターンをしていた人…弁護士や医師の資格をすでに持っているという人もいました。

大学卒業後に来た人も、大学で学んでいた内容は、国際関係や国際法、経済、心理学などいろいろです。ファストトラックで来ている人もいれば、大学卒業後にギャップイヤーを取ってから来ている人もいて、年齢も必ずしも同じとは限りません。

※ファストトラック:IHEIDには海外の他の大学と連携して、学士号と修士号を早くとり終えることのできるプログラムがいくつかあります。

※ギャップイヤー:卒業後に1年間の時間を取って、旅行などに使う人がいます。このことをギャップイヤーと呼びます。

 

学生の雰囲気はどんな感じですか?

人によってさまざまです。勉強一筋!という人もいれば、遊びも勉強もバランスよくという人もいます。ただ、当たり前ですが日本の大学のように遊び呆けている人はいないですね笑

あとは、かなりcareer-orientedというか、卒業後のキャリア形成について早くから考えてインターンなど動き出している人が多いです。もちろん勉強にも力を入れていますが、それよりもキャリアのことを考えないと!という空気感をなんとなく感じています。

 

課外活動

課外活動としては、インターンをする人が多いです。スイスに到着後6ヶ月は働くことができませんが、その後はインターンなどをして経験を積む人が多いです。学校のJob portalでも積極的にインターンの募集が行われており、そこを通してインターンを見つける人も多いです。

そのほかにはIHEIDにはInitiativesと呼ばれる学生団体のようなサークル活動のようなものがあり、それに所属して活動をしている人もいます。

 

キャリア

卒業後の進路はどのくらい決まっていましたか?

私の場合は全く決まっていませんでした…そしていまだに悩んでいます…

個人的な意見ですが、応募時や入学時に進路が決まっていなくても大丈夫だと思います。こちらでいろいろな友人の話を聞いたり、インターンなどをしたりするうちに何かしら見えてくるものがあると思うからです。周りの友人たちも、まだわからないという人はたくさんいます。特に大学卒業後にそのまま院に来た人は決まってない場合が多いです。

社会人経験がある人はおそらく入学前からかなり明確なキャリアプランを持っていることが多いです。それを聞くのもとても刺激的で興味深いです。ちなみに、そういう友達たちは「私はまだ決まってなくてどうしよう…」というと、まだ若いから!と勇気づけてくれます笑

 

 

こんなところでしょうか。ほかにも何か思い出したり、付け足す質問が思いついたら追記するかと思います。

Swiss National Day 建国記念日

Bonjour!

おととい、8/1はスイスの建国記念日だったので、その様子を少し。

 

スイスの建国記念日は国の祝日なので、学校や仕事などみんなお休みです(私は夏休みなのであまり関係ありませんが…笑)スーパーなどもジュネーヴの駅前を除いて、みんな閉まっていました。

 

0時を超えて8/1になると、さっそくGoogle検索エンジンに変化が。

スイスの国旗のデザインになっていましたが、あんまりオシャレに見えないのは私だけ?笑

 

スーパーには8/1の2週間くらい前から建国記念日用のパンが売っていたので、食べてみることにしました。私は一番小さいサイズを買いましたが、家族向けの大きいものも売っていました。スイス国旗が刺さっていて、なんだかかわいい。

<写真>

1.August-Weggliと言うみたい。

食べてみると、ごく普通のパンでした…パッケージにあるように、ブリオッシュなのかな?ほんのり甘くておいしかったです。

 

朝ごはんの後は、ジムに行ったり普通の休日を過ごします。ジムは営業時間を短縮して空いていましたが、いつにも増してガラガラでした。

 

National Dayということで、夜には湖近くの公園でイベントがあるようです。先日街歩きをしている時に可愛いデザインに惹かれて写真を撮ったのが、偶然にもそのイベントのポスターでした。

ジュネーヴのイベントのポスター。

イベントの内容は、コンサートやランタンをもって行進したり、キャンプファイアーがあるらしい…

友達と行ってみよう!ということで向かったのですが、この公園にたどり着くバスの路線が1つしかないようで、ジュネーヴから乗ろうと試みたものの、そのバスは超満員。おまけに冷房もなくバスの中は蒸していて、具合が悪くなりかけたのであきらめました…

後日、無事にイベントに辿り着いた友人にどんな様子だったかを聞いてみました!いくつかコンサートがあり、その後スイスの模様のランタンを持って練り歩くイベント、そして日が暮れた後はキャンプファイヤーがあったとのこと。ランタンが欲しければ早めに行かないと売り切れだったよとも教えてくれました。

 

さて、イベントを諦めた私が寮に戻る途中に通り過ぎたレマン湖の噴水は、赤くライトアップされていて、真ん中にスイス国旗が映し出されていました。

ぶれていますが…真ん中に白い十字の旗が見えるでしょうか…?

 

帰宅したところで、寮の近くで花火が上がっているのを発見!バス停で降りて、少し眺めました。自転車に乗っている人や近くを歩いていた人も足を止めて、みんなで花火を見上げて、終わるとBonne soiree!と声をかけあってからそれぞれの方向に去って行きました。

 

 

 

National Dayといっても派手なことはあまりなく…花火とそのイベントくらいでしょうか。その少し地味なお祝いが、素朴なスイスらしいな〜と感じた1日でした。

グリンデルワルト登山鉄道の旅

ご無沙汰しています!期末やらなにやらでバタバタとしているうちに、最後の更新からかなり時間が空いてしまいました…

最近はというと、6月中旬ごろに期末レポートが全て終わり、7月上旬にApplied Research Projectという2月から続いていたグループプロジェクトのレポートを提出し、今は本格的に夏休みを満喫しています。

ジュネーヴの夏はとっても楽しくて、レマン湖など自然もとても美しく、ここ数ヶ月で一気にジュネーヴの好き度が増しました笑 日照時間がとても長くて夜10時まで長い上に、日差しがとても強い分、緑の自然や湖の青さが際立って、街自体が本当に綺麗です。街の人たちもみんな活動的になって、割と夜遅くまでピクニックをしていたり、色々なイベントに出かけたりしている人をよく見かけます。

 

今回は夏休みらしい記事を書きたいなということで、グリンデルワルト(Grindelwald)の日帰り旅行について書こうと思います!とはいってもこの旅行は5月ごろに行ってきたのですが、今の季節も山への旅行にはベストシーズンだと思います!

 

今回の日帰り旅行プラン

今回は日本から友達が遊びにきていて、スイスの大自然が見たい!ということで、グリンデルワルドに行くことにしました。ざっくりとしたプランはこんな感じ。

ジュネーヴ
→インターラーケン(Interlaken)
→グリンデルワルト(Grindelwald)
→クライネシャイデック(Kleine Scheidegg)
ラウターブルンネン(Lauterbrunnen)
→インターラーケン
ジュネーヴ

今回は、グリンデルワルトから山を登りクライネシャイデック、そこから違う方面に山を下ってラウターブルンネン、と3つの駅を登山鉄道でぐるっと回りながら各駅を数時間ずつかけて見て回るというプランにしました。

ちなみにクライネシャイデックからさらに上に登ると、Top of Europeと呼ばれているユングフラウの展望台に行くことができます。(冬に行ってきたので、この様子も別の記事でご紹介したいと思います。)

インターラーケンはこの地方の大きな駅で、玄関口。違う地方からSBBの鉄道に乗ってここを訪れる場合は、必ずと言っていいほどインターラーケンに停車します。(新幹線が止まる東京駅や新大阪駅のような感じだと考えてもらえればわかりやすいかと。)

 

ジュネーヴからインターラーケンへ

約3時間かけてSBB(スイス鉄道)の電車に乗り、ジュネーヴからインターラーケンオスト(Interlaken Ost)駅まで向かいます。直通電車はないので、2回電車を乗り換えたあと、バスに乗って行きました。時間によってはバスには乗らずに電車を3回乗り継ぐ方法もあるみたいです。

私は朝8時ごろの電車に乗って、ジュネーヴを出発。

ジュネーヴからSBBに乗車。

余談ですが、ジュネーヴからローザンヌやベルン経由(すなわちレマン湖沿いのルート)の電車に乗るときは、進行方向右側の座席に座るのがおすすめ。ローザンヌを過ぎたあたりで、世界遺産に認定されている、ラヴォー地区の葡萄畑の景色を見ることができるからです。これがまた絶景なので、ぜひチェックしていただきたいところ。

 

一面に広がる葡萄畑は車内からでもとっても美しいです。

 

SBBを乗り換えて、シュピーツ(Spiez)駅に到着。ここからは黄色いバスに乗りました。バス乗り場は駅の目の前。観光客が多く訪れる場所なので、観光案内のような人や駅員さんが多くいるので、わからなければすぐに聞きやすいような状況でした。
ここからいろいろな行き先のバスが出ていたので、ここからバスに乗る時は注意が必要そうです。

 

シュピーツ駅前

この黄色いバスに乗ります。

バスの乗車時間は約30分ほど。バスの中から見えるトゥーン湖が既にものすごくきれいで、最高の天気に心が躍ります。

バスの車内から。

注意しなければいけないのは、このバスは、インターラーケンオスト駅の前にインターラーケンウエスト駅に停車すること。オストとウエスト、意外と間違えて降りそうになるので注意が必要です。

そして終点のインターラーケンオスト駅に到着!

インターラーケンオスト駅

 

ちなみに、いくつかインターラーケンオスト駅の情報を…

  • 駅のトイレは個室が少なくて混みがちですが、海外の公衆トイレとしてはとても綺麗で無料なので、おすすめ。
  • 駅前に小さいCOOPと、駅の目の前のビルに大きいCOOPが入っています。(大きい方は日曜日はお休みなので気をつけて)キオスクもありますが、飲み物など買う場合はCOOPの方が安いかも。
  • 電車のチケットを現地購入する方は、駅の建物内にチケットカウンターがあり、そこで買えます。登山鉄道のチケットも、SBB(スイス鉄道)のチケットも、両方とも買うことができます。購入する場合は、入り口で番号を発見してもらって、その番号で呼ばれるのを待ちます。
  • 駅にコインロッカーがあります。日本の先進的なコインロッカーのように電子マネーで払うことはできず、コインのみなので利用したい方はフランの硬貨を忘れないようにお気をつけて!

私たちは、駅前のCOOPで旅のお供のスナックを買いました。

COOPでお買い物をしたら、無料でリンゴをもらいました!

 

グリンデルワルトへ

ここからは登山鉄道に乗り、グリンデルワルトへ向かいます。

さすが登山鉄道、窓がとても大きい!そして車窓がすでに美しいです。

車窓から見えるのは、緑の絶景。

 

ここで私たちは間違えて、グリンデルワルトのひとつ手前、グリーンデルワルト ターミナル(Grindelwald Terminal)で下車してしまいました。グリーンデルワルト ターミナルは、山の頂上ユングフラウまで高速ロープウェイを使って登って行く方のための駅です。グリンデルワルトで観光したい場合は、ここで降りずに終点のグリンデルワルト駅まで行くように注意してください。

ちなみにグリンデルワルト ターミナル駅は近代的な建物で、とーーーーってもきれい。ここのトイレはとてもおすすめです。(さっきからトイレのおすすめばかりしていますね笑)

 

気を取り直してもう一度電車に乗り、グリンデルワルトに向かいます。

グリンデルワルトターミナルのホームからもとっても素敵な景色を見ることができました。

 

少し寄り道をしましたが、グリンデルワルトに到着!

グリーンデルワルト駅

駅前からショッピングストリートを抜けて行くと、スーパーの屋上があり、一面を見渡すことができました。私たちはここでスナックやりんごを齧りながらピクニック。

<グリンデルワルトの写真>

こんな景色を見ながらピクニックができるなんて、とっても贅沢!

日本スイス国交150周年の記念碑を発見。

 

クライネシャイデックへ

またまた登山鉄道に乗り、クライネシャイデックへ。

今度はこちらの黄色と緑の電車に乗車。

 

鉄道は絶景の山の中を進みながら、ぐんぐんと力強く山を登って行きます。

 

車内はこんな様子。天井まで届く大きな窓なので、車窓の景色も迫力が増します!

車窓からの景色

 

そしてクライネシャイデックに到着!なんと、ここは標高が高いため、5月上旬でもまだ雪がたくさん残っていました!!7月や8月になると、雪が完全に溶けて緑の景色が見えるようです。

クライネシャイデック駅

見渡す限りの雪景色です。

雪の照り返しがあるのでとっても明るく、ミラーレスカメラで写真を撮るのも苦労しました…自然光が強過ぎて、全て白飛びしてしまうのです!
気温は温かくもないですが、そこまで寒さを感じた記憶もありません。この日は薄手の長袖のカーディガンにダウンベスト、ロングスカートに薄手のタイツを履いていました。

ここの標高は2,061mとのこと。かなり高くまで登ってきました。

私たちは、今回はここまででしたが、トップオブヨーロッパことユングフラウに行きたい場合は、ここからさらに登山鉄道を乗り換えて登って行きます。

 

ラウターブルンネンへ

今度は行きに立ち寄ったグリンデルワルトと違う方面へと山を下り、ラウターブルンネンという街へ。

ここはすぐ真横に山があり、開けていたグリンデルワルトとはまた違う雰囲気です。

 

車内から見えたラウターブルンネン。街のすぐ真横に崖があるのがわかります。

 

 

ラウターブルンネンの街から見える景色。

1番の見どころは、シュタウプバッハの滝。街のすぐ間際に滝が落ちている上に、かなりの高さがあり、迫力満点でした。ラウターブルンネン駅からメインストリートに沿って15〜20分ほど歩いたところにあります。

シュタウプバッハの滝

 

インターラーケンオストを経由してジュネーヴ

ラウターブルンネンからインターラーケンオストに戻り、SBBに乗ってジュネーヴへと帰ります。行きと同じルートを戻って行きます。

 

 

まとめ

スイスの山への旅行は冬のシーズンにしか行ったことがなかったので、初めて目にする緑の美しさにとても感動した旅でした。鉄道に乗ってゆったりと旅をしながらこれだけの自然を目にして、精神的にも肉体的にもとてもリフレッシュできた気がします。

5月は山の観光シーズンからは少し早いかもしれませんが、個人的にはとてもおすすめです。なぜなら、標高の低い場所では緑の生い茂った景色、標高の高いところは晴天の雪山の景色とスイスの夏と冬のいいとこ取りができるからです。

そして重要なのは、サングラスを持って行くこと!!ただでさえ日差しの強いヨーロッパ、雪景色の中に入ると、積もった雪の照り返しで目を開けていられません。それなりにきちんとした(安物ではなく笑)サングラスを持って行くことをお勧めします。

 

やはり人気の観光地というだけあり、大自然はとても壮大で、息を呑む美しさでした。今回の旅行で、もっとたくさんのスイスの大自然を訪れたいなという気持ちが強く湧いてきました。同時に、ぜひスイスに旅行来られる方は山を訪れてほしいと改めて強く思いました。

今回はゆったりと、クライネシャイデックまでしか登りませんでしたが、冬にユングフラウの展望台まで登った際の様子もまた別記事でお伝えしたいと思います!

 

海外大学院生の一日

Bonjour!

ブログをざっと見返して、「留学日記」と題しておきながら、大学院生らしいことをあまり書いていないなぁと思いまして。今回は、海外大学院生がどんな日々を過ごしているのか、ご紹介したいと思います。

現在、私のスケジュールに詰まっていることは、授業4コマ、リサーチプロジェクト、所属している学生団体の活動といったところです。
現在はこれに並行して、夏のインターン探しや就職活動を行っています。

とはいっても、毎週のルーティンで時間が決まっている予定は授業4コマのみ。1日の流れは週によって、日によって、かなり違ってきます。
今回は、最近の授業がある日とない日を1日ずつピックアップしてご紹介してみたいと思います。

 

授業のある日

9:00 起床

朝は弱いので、起床は遅め。冬は8時でも外が真っ暗なので、余計に朝起きるのが遅くなります…
身支度を整えて、朝ごはんのバナナを食べて、家を出発。

寮から学校まではバスもありますが、歩いて20分なので、良いリフレッシュになるからと歩くようにしています。

10:15 - 12:00 授業

授業は基本的に全て105分間です。ディスカッションが多くて体力もメンタルも疲れるので、個人的には1日2コマが限界です。

12:00 - 13:00 昼食

1日学校にいる日は学食で昼食をとるか、お弁当を持参します。お弁当を持ってきた場合は、電子レンジがあるので温められるのが嬉しいところ。

午前中だけしか学校に用がない場合は、そのまま友人とご飯を食べに行ったり、自宅に帰ってから食べたりしています。

13:00 - 14:00 隙間時間に図書館で勉強

空いた時間があると、大体は学校の図書館で勉強をしています。内容は、課題のレポートを書いたり、リーディングをしたり、リサーチプロジェクトを進めたり。

14:00 - 15:00 リサーチプロジェクトのミーティング

今学期は、カリキュラム内でリサーチプロジェクトをしています。3人組でプロジェクトを進めているので、そのチームミーティングがあります。

私のチームは効率よく、必ず1時間でミーティングが終わるのが最高です笑

15:00 - 17:30 図書館で勉強

寮に戻っても集中できないので、図書館でそのまま課題をやります。偶然、友達に遭遇して一緒に勉強することも。

大体途中で疲れたりお腹が空いてきて、もう帰ろう…と思い経ちます笑

17:30 学校を出発

学校を出て、スーパーに寄ったりしてから帰ります。学校の近くのスーパーはスイスのスーパーで他に比べると少しお高いので、野菜や果物だけ買うようにしています。

18:30 帰宅

19:00 - 20:30 夜ごはんの支度・夕食

ぱぱっと適当な炒め物などを作って食べています。疲れ切って体力がない時は、冷凍食品や缶詰など加工品を食べてしまうこともあるけれど、基本的には自炊を頑張っています。

最近は作り置きをしておいて、作っておいたものを食べてから翌日用のものを作って冷蔵庫に入れておくこともあります。食べた後なら料理するエネルギーがあるので…笑

20:30 - 21:30 

夜ごはん後のまったりタイム。

21:30 - 24:00 翌日の授業の準備

翌日の授業に向けて、リーディングをしたりしています。授業がない場合も、なんだかんだ課題をしたりしているので、自由時間にはならないのが悲しいところ…

就活もこの時間にやることが多いかな。

24:00-  就寝準備いろいろ

お風呂に入って、ストレッチをして、本を読んで、ネットサーフィンをして、布団に入ります。大体1:30 - 2:00ごろに寝ることが多いかな。

 

授業のない日

9:00 起床

普段から起床時間は遅めなので、授業がなくても起きる時間はあまり変わりません笑
ただ、学校に行かない分、身支度の時間は短めです。

9:30 - 10:30 散歩

散歩が趣味なので、何もない日はお散歩しています。お気に入りは、レマン湖の近くまで歩くこと。

10:30 - 11:30  フランスのスーパーへ買い物

フランスのスーパーまではバスで20分くらいかかるので、授業がない日に買い物に行きます。とても大きなスーパーですが、今ではパパッと買い物を済ませられるようになりました。

11:00 - 12:30 昼食

買い物から帰ってきてから、寮で昼食をとります。

12:30 学校へ出発

授業がない日でも、ミーティングがあったり、イベントに参加したり、平日であれば学校に用事がある日がほとんどです。

13:00 - 15:00 イベントに参加

この日は、教育系のシンクタンクが学校でイベントを開いていたので、参加してきました。学生団体や国連系の国際機関などがたくさんイベントを行っているので、興味のあるものには積極的に参加しています。

私の大学院が会場のこともあれば、実際のオフィスなど学校外の場所に行くこともあります。

15:00 - 17:00 図書館で勉強

学校に行くのなら、寮よりもはかどるので図書館で勉強。

17:30 - 18:00 学生団体のミーティング

毎週1回、オンラインでミーティングをしています。内容は、イベントの企画やSNSの投稿についてなど。

18:30 帰宅

19:00 - 友人とクッキング

友人と一緒にクッキングをして、夜ご飯を一緒に食べました。日本食を作ったり、友人が自分の国の料理を作ってくれることもあり、いろんな食文化を楽しめて楽しいです。

21:00 - 23:00 勉強

部屋で勉強します… やってもやっても終わらない課題たち…

23:00 - 就寝準備

こちらは授業がある日と変わらず。

 

適当な2日をピックアップしてご紹介しましたが、大体はこんな感じで過ごしています。

就活はこの合間合間を縫ってやっています。例えば、リーディングの後とか、空き時間を見つけてちまちまと進めています。正直、ちゃんとできていません…時間がないです…

授業に関しては4コマしかないので、スケジュールはどれだけ自分が予定を詰めたいかによります。ゆったりとした余裕のあるスケジュールにしたければ、予定を入れないようにしたり、参加する活動を減らしたりすれば良いということ。つまりは、自分の采配によるところが大きいです。

 

ちなみに、授業4コマと聞いて、少ない!と思った方もいるかもしれませんが、こちらの授業は大学の授業と少し違います。

まず、授業前のリーディングや課題に費やす時間が大量に必要なので、1コマあたりの単位数は6単位です。ということで、普通のセメスターなら4~5コマ、30単位を目安に授業を取ります。今学期は授業と並行して、かなり密度の濃いリサーチプロジェクトがあるので、授業数は2~3コマの人が多いです。私が4コマというと、あらそりゃ忙しいわ…という反応をされます笑

 

ちなみに今学期は、授業4コマ+リサーチプロジェクト+学生団体2個+就活とインターン探しをこなしているので、目まぐるしい日々を過ごしています笑
もう少し自分の時間も持ちたいなと思いますが、今しかできないことを今のうちにしておきたいので、頑張りたいと思います…💦