スイス・ジュネーヴ留学日記

スイス・ジュネーヴの大学院生の留学記録。

日帰りマッターホルン旅

Bonjour,

ジュネーブに来てから2年、時間を見つけてはスイスの色々な観光地や違う街に日帰り旅行をして、いろいろと開拓してきました。そんな様子も記事にまとめたいと思いつつも時間が取れず先延ばしになってしまっていたのですが、時間を見つけては少しずつ書いていきたいと思います。

今回は、昨年の10月末に行った、マッターホルンを見るツェルマットへの旅について。

 

マッターホルンはスイスの三代名峰の一つで、アイコン的な存在としてもよく使われており、食べ物やお菓子のパッケージでもよく見かけます。そんなこともあって、スイスに来て以来ずっとマッターホルンを見に行きたいと思っていたものの、なかなかそちらの方面に出かけることが少なかったため、見ないまま一年以上が過ぎていました。

 

この旅では、ジュネーブからSBB(スイスの鉄道)に乗ってツェルマット(Zermatt)へ。ツェルマットからゴルナーグラート鉄道という登山鉄道に乗って、標高約3000mのゴルナーグラート展望台に行く、というプランでした。

ジュネーブからツェルマットまでは片道3時間半とかなりの長旅ですが、日帰りでも楽しむことができました!

 

7:40 ジュネーヴ出発

コルナヴァン駅ことジュネーヴ駅からSBBに乗り、ツェルマットに向かいます。レマン湖沿いを走った電車はその後、私たちが爆睡している間にいつの間にか山に囲まれた自然いっぱいの場所を通っていきます。

※余談ですが、スイスの長距離電車はかなり安全で(特にフランスなどの電車と比べると)私は移動中に寝てしまうこともしばしばあります😅 しかし、やはりそこは日本と違うので、一応スリ等には気をつけてください!私はよく貴重品の入った小さなカバンをしっかり抱え込んで寝ています…笑

 

旅行当時は途中で線路工事が行われていたようで、途中駅で電車を降りてバスに乗り換え。きちんとした観光バスのようなバスが用意されていました。

バスから見えた、スイスの田舎の景色。

 

バスの車窓から見える景色がもう綺麗で、ツェルマットへの期待が高まります。この日まで1週間ずっと雨もしくは曇りだったこともあり、このまま展望台に着くまで晴れた青空であってほしい…と祈りながら景色を眺めていました。

バスを降りたのち、再び15分ほど電車に乗ると、ツェルマットに到着です!この電車は景色を楽しめる電車のようで、とても大きい窓がついていました。

車内では皆、窓からの景色を楽しんでいました。

追記:2024年8月現在、線路工事は終了したようです!バスに乗ることなく、ジュネーブからツェルマットまで電車だけで行くことができました。所要時間は3時間半ほど、Vispという駅で一度乗り換えが必要です。

 

11:30頃 ツェルマット到着

とうとうツェルマット駅に到着です!

ここからゴルナーグラート鉄道という登山鉄道に乗ってツェルマットが綺麗に見える展望台へと向かいます。街からすでに遠くにツェルマットが…!

<写真>

ゴルナーグラート鉄道の乗り場はツェルマット駅の出口を出て目の前、すぐにあります。切符もこの建物内の窓口もしくは券売機で購入できます。往復で100CHFほど。券売機もわかりやすいので、長い窓口の列に並ぶ前に機械での購入にトライしてみることをおすすめします。

こちらがゴルナーグラート鉄道の乗り場。

 

ゴルナーグラート鉄道は30分に1本ほどの頻度で出発していました。(時期によって異なるようなのでチェックしてみてください。)実は切符購入後すぐに出発する電車もあったのですが、あえて一本見送って次の電車に乗ることにしました。というのも、ゴルナーグラート鉄道は進行方向右側に座る方が絶景を楽しめるからです!!!!

左側も景色が綺麗なポイントがありますが、マッターホルンは常に進行方向右側の車窓から見えます。ということで必ず右側に座ることをおすすめします!私たちは右側の座席を取るために発車の20分前にホームに行きましたが、ホームドアの前にはすでにたくさんの人が並んでいました。ということで、ホームで1本電車を見送るくらいのつもりで待っていた方がいいかもしれません。そのくらい右側に座る価値がある絶景でした✨

ちなみにこの進行方向右側は、展望台に行くときの進行方向右側です。なので、当たり前ですが帰りは進行方向左側が絶景です。

参考までに、ホームドアに向かって右側の方向に電車は進んでいきます。

こんな色合いの電車です

 

12:00頃 ゴルナーグラート鉄道に乗って出発!

とうとう鉄道が出発です!標高1,000メートルほどのツェルマットから、標高3,000メートルほどの展望台までぐんぐんと登っていきます。

出発してすぐは、ツェルマットの村の典型的なスイスの田舎の景色とその奥にマッターホルンのコンビネーションが楽しめます。

<写真>

だんだんと標高が高くなると、紅葉がとても綺麗になってきました。ちょうど前日まで雪が降っていたようで、雪と紅葉の組み合わせがとても美しい✨ヨーロッパの秋は晴れの日が少ないので、青い空と紅葉を一緒に見られるのがとても新鮮でした。

 

黄色が美しい紅葉は、この時期は山の中腹でしか味わえない景色です。

さらに登っていくと、紅葉は消えて一面の雪景色に。積もったパウダースノーが風に吹かれて舞っているようで、その舞っている雪が太陽の光を浴びて雪の表面がまるでラメのようにキラキラと輝いていていて、それもまたとてもきれいなのです…マッターホルンも、目の前の雪もどちらも見ていたくて、もう一つ目が欲しい!と思いました笑

太陽光をたくさん浴びたパウダースノーが煌めいていました。

 

そしてとうとう、終点ゴルナーグラート展望台に到着です!

乗車時間は約35分。ハイキングを楽しみたい場合は、途中駅で降りることももちろんできます。

 

12:30分頃 ゴルナーグラート展望台に到着!

とうとう到着しました!青空に雪に壮大なマッターホルン、降り立つだけで大興奮でした!

手袋なしでは手が動かなくなるような寒さでしたが、絶景に気を取られてそんなことを気にしている暇もありませんでした笑

とうとう本物のマッターホルンを見ることができました!

よくTobleroneのパッケージのマッターホルンを実物のマッターホルンに重ねた写真を見かけるので私たちも挑戦しようと思いましたが…実は今年の春におなじみのパッケージからマッターホルンが消えてしまったのです…

スイスを象徴するものをパッケージに載せるためには生産工程の80%以上をスイス内で生産していなければならないなどという厳しい決まりがあるらしく、それを満たさなくなってしまったんだそう。

ならば!と私の大好きなカンブリーのクッキーでチャレンジ!



こっちの方が良くない…?笑

個人的にカンブリーのクッキーが大好きで思い入れがあるので、大満足です。なんなら私はTobleroneの写真より好きかも笑

 

13:30頃 お昼ご飯

そろそろアドレナリンでもごまかしきれないほど体が冷えてきたし、お腹も空いてきたということでお昼ご飯を食べることに。

寒すぎたので、こちらの展望台に避難しました(笑)

展望台にはレストランがあります。メニューは普通といったところでしょうか。山頂のレストランにしてはおいしいし建物もとても綺麗でした。でも、メニューより何よりもこのレストランの醍醐味はこの絶景!!!!

 

こんな景色を見ながらワインを楽しむ人がたくさんいて、なんと贅沢な時間なんだろうと思いました。私たちはワインは飲みませんでしたが、ランチをすることに。

 



ドイツ料理に似たような料理が多くありました。温かいシチューのようなお料理のほかにも、ミートソースパスタやポテトとナゲットなども。私たちは、なぜかポテトとナゲットがものすごく食べたくなってしまったので、巨大なポテトとナゲットをシェアしました笑

室内からでも景色を楽しめるのは最高ですね。ちなみにこの建物にはちょっとしたおみやげ屋さんと、綺麗なトイレがあります。

 

15:30頃 下山

とても名残惜しいですが、帰りの電車に間に合うように山を降りることに。

帰りの電車から見ると、朝は一面雪に覆われていた場所もかなり地面が見えていたりしました。ツェルマットに着く最後までずっとマッターホルンの景色を楽しめるのはこの鉄道の良いところだと思います。

 

17:00頃 ツェルマット出発、21:00頃ジュネーヴ到着

行きと全く同じ道のりを辿ってジュネーヴまで帰ってきました。山の景色が綺麗すぎて、帰りの電車もずっと写真を見ながら余韻に浸っていました。

 

 

これ以外の言葉が見つからないというくらい、とにかく本当に本当に本当に絶景でした!綺麗だろうと予想はしていましたが、こんなに感動して興奮するとは…!夏も美しいのでしょうが、冬の雪を被ったマッターホルンは本当に美しかった…

当たり前ですが、やはりお天気がすごく重要だとも思いました。旅行で訪れる場合は難しいかも知れませんが、直前まで細かく天気予報を確認することをお勧めします。また、山の上の天気は変わりやすいので、綺麗な景色が見えた時に写真を撮ったりしっかり堪能しておくのも重要かも知れません。私たちがランチ後にレストランから出たときも、さっきまで綺麗に見えていたマッターホルンの頂上が雲で隠れてしまっていました。

本当は、ツェルマットからケーブルカーで3分のところにあるスネガという展望台からもきれいにマッターホルンが見えるようです。私たちが行った時はちょうど12月の再開までケーブルカーが点検中で行くことができませんでした…次回があれば、ぜひこちらも行ってみたいと思います。